レスキューハンマー購入!

先日、ゲリラ豪雨などの対策としてレスキューハンマーを購入した。送料込みで非常にお買い得だった。

最近、ゲリラ豪雨という言葉をよく耳にする。車が道路を走っているだけで水没してしまう事故が全国的に相次いでいるようだ。

2008年、栃木県鹿沼市で道路が大雨で冠水し、自動車が水没した事故では、45歳の女性が命を落とした。水没する直前にその女性が家族に携帯電話で「もうだめ。さよなら」と伝えたという話は、非常に悲しいものであった。

筆者は車に愛着があるが、死を共にするつもりはない。

近年、大規模な川の氾濫が頻発している。2015年、台風18号に伴う関東・東北地方の大雨と河川氾濫は大きな被害を出し、死者は8人を数えた。

この豪雨被害では、実に74河川が堤防決壊や氾濫を起こし、川が氾濫した結果、床下浸水どころか家そのものが濁流に流されるといった甚大な被害が発生した。

ゲリラ豪雨とは、名前の通り、突然、前触れもなく局地的にドシャーッと降る豪雨のことだ。最近ではテレビでよく耳にするようになったが、実は1970年代からすでに存在する言葉だ。

2008年、第25回「現代用語の基礎知識選『ユーキャン新語・流行語大賞』」では、トップ10に選ばれ、知名度が大きく上がった。しかし、軍隊的な表現であり、気象用語として不適切だという意見もある。

ちなみに、以前「世にも奇妙な物語」の中で「あなたの街に幸せの集中爆撃」というキャッチコピーを使った部下が「爆撃なんて言葉は不謹慎だろ」と上司に注意される場面があった。そんな感じだと思っていただければいい。

ともかく、このような突発的なゲリラ豪雨が起きると、川が氾濫したり道路が水没したりするため、非常に危険だと言える。

レスキューハンマー

そこで頼りになるのがレスキューハンマーという車両用緊急グッズ。

基本的に、車のパワーウィンドウは座席周辺に水が侵入した場合、ショートしてしまい、スイッチを使っても動作しなくなる。では、どうするかというと、レスキューハンマー、セイフティーハンマー、ライフハンマーなど、先端が尖った専用の脱出用具で窓ガラスを叩き割って脱出することになる。

余談だが、警察官がウインドウを割る場合は、特殊警棒のグリップエンドに備わった「ガラスクラッシャー」を使っている。

実際問題、特殊警棒でガラスは割れる?『ガラスクラッシャー機能』とは?

一般的に、レスキューハンマーはサイドウインドウを破砕するためのハンマー機能とシートベルトカッター機能を備えており、LEDライトが付いているタイプもある。また、発炎筒や小型消火器の末端部分がスパイクになっているものも販売されている。

私はYPシステムの消棒RESCUEを車に常備している。

さて、アマゾンで注文したレスキューハンマーが届いた。Meltec(メルテック)の緊急ライフハンマー レスキューハンマー FT-16という商品で、その作りは非常にシンプルだ。

車内取り付け用のホルダーも付属しており、見た目はまさにハンマーで、重量もかなりあり、突起と重さのダブルパンチでガラスを割りやすいと思う。しかし、実際に使ったことがないため、実用性についてはまだ不明だ。練習は別として、実際の状況で使いたくはないというのが正直なところだ。

さらに、ベルトカッターも装備されており、意外と便利だ。これを使えば、買ったばかりの服のタグの糸を切ることもできる。車内にカッターナイフや10徳ナイフを積んでいる人がたまにいるが、それは違法だ。しかし、このレスキューハンマーならちょっとしたものを切ることができるので便利だ。

一方で、「ガラスが割れないレスキューハンマー」が問題になっている。国民生活センターの実験によれば、市販されているレスキューハンマーの中には、実際にガラスが割れなかった製品があり、その製品名が公表されている。

さて、車のどこにレスキューハンマーをおいておくべきか?

運転席側のドアポケットに突っ込んでおくのが無難だろう。万が一、運転席側に他車が突っ込んできた場合、ドアがつぶれて座席側に押し潰される懸念があることも考慮しなければならない。

とはいえ、すぐに手を伸ばせる場所でなければ、緊急事態に使用できないため意味がない。トランクルームなどに置いておくのは論外だろう。

このように、私が運用する車にはレスキューハンマー、非常灯、無線機など、多様な緊急支援用品が積載されている。

一方で、レスキューハンマーを車上荒らしに使う元消防士もいる。例えば、勤務先から盗んだレスキューハンマーを使って車の窓ガラスを叩き割り、13件の窃盗を繰り返したという事件もあった(詳細はこちら:https://news24.jp/nnn/news8752577.html)。

言うまでもなく、レスキューハンマーは犯罪に使うためのものではない。こうした犯罪が増えれば、レスキューハンマーの規制が強化され、車内での持ち運びが制限される可能性もあるかもしれない。