LEDLENSER レッドレンザーP7.2レビュー

レッドレンザー P7.2 レビュー:信頼の一本、その実力と注意点

これまでにT7、P4とレッドレンザーの製品を購入してきましたが、今回はP7.2を入手しました。P7.2は、その名のとおり前作P7のリニューアルモデル。今回はこの新モデルをじっくりレポートしてみたいと思います。

まず、毎回思うのは、「レッドレンザーにはハズレがない」ということです。

ちなみに、T7は現在手元にありませんが、P7とは外観・性能ともに非常に似ており、タクティカルラインのTシリーズと、Pシリーズの位置づけの違いは今もって謎です(Pは”Professional”?)。

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注意点として、レッドレンザーには精巧な偽物が流通していることが確認されています。特にP7やP12は要注意で、正規品と比べて以下のような特徴があります。

  • パッケージに本来付属する電池が無い

  • キャップを回しても電池ケースが取り出せない

  • ロゴの書体やシリアルナンバーの位置が異なる

  • 通常価格より異常に安価で販売されている

正規品では、製品名の右端と、下段のシリアルナンバーがぴったりと揃っています。購入の際は信頼できる店舗にて。

何より、それらは市価より異常に安いということ。正規品は上段の製品名の右端と、下段のシリアルナンバーの右端が綺麗に揃っていますので、ご注意を。

本体は「フローズンブラック加工でコーティング」とされていますが、実際には落ち着いたマットブラック仕上げ。グリップ部にはチェッカリング加工が施されていますが、シュアファイヤのようなくびれたデザインに比べるとやや滑りやすく、塗装による滑り止め効果に頼っているように思えます。

テールスイッチは軽い押し心地ながら、カチッとした確かなクリック感があり、操作が快適。

テールスイッチはゴム製で、なんとP7.2では「平面上で立てる」ことが可能になっています(T7では不可でした)。もちろん、安定性には限界がありますので自己責任で。

ヘッド部分の動きに関しては、P7やT7と比べてやや動きが固いという意見もあります。実際、スムーズさに欠けると感じる場面もありますが、指の使い方に慣れれば、操作は問題ありません。


照射される光は美しい円形で、ムラのないワイドな配光が印象的です。特にP4で感じた「ブルームーンフォーカス」の美しさには、思わずため息が出ました。

照射性能については、ワイド照射時にはダークスポットが一切なく、美しい光の輪が暗闇を照らしてくれます。この瞬間こそ、「買ってよかった」と実感するところです。

一方で、フォーカスを絞りスポットにしていくと、途中で中心部に曇りが出るのが少し残念です。ただし、最大限に絞った状態では再び中心がクリアになり、問題は解消されます。

総評

P7.2は320ルーメンと、最近主流となりつつある600ルーメンクラスの製品に比べれば控えめですが、実用性という点ではまったく不足はありません。
Hi/Lowの2モードに加え、ワンタッチで照射範囲を調整できるフォーカス機構はとても便利です。

価格についても、同等の性能を持つ他社製品と比べて大きくは変わらず、むしろ入手しやすい印象です。シュアファイヤのような軍・警察向けの高級ライトと比べれば、遥かに気軽に手が出せる点も魅力です。

ただ、フラッシュライトは場合によって誤解を受けやすいツールでもあります。特に護身目的で持ち歩くとなると、誤解を招くデザイン(鋭利なベゼルなど)は避けたいところです。街中で持ち歩くなら、短くて穏やかな外見のモデルが無難です。さらに、長いマグライトなどを車に積んでいると、不必要なトラブルを招くこともありますので注意が必要です。

電源は単4乾電池×4本。経済的ですが、本体がやや太くなるため、ポケットに収めるには少し嵩張るかもしれません。スリムでハイパワーなライトを求めるなら、SUREFIRE G2Xなども候補に入るでしょう。

しかし、バランスの取れた性能と手ごろな価格、そしてデザイン性の高さを兼ね備えたP7.2は、日常使いからアウトドアまで幅広く活躍できる、信頼できる一本です。

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