SUREFIRE 6Pには、旧型、いわゆる6Pクラシックと、現行型、いわゆる6Pオリジナルが存在する。その違いについて解説してみたい。
SureFireは、警察との共同開発をセールスポイントとし、当時、アメリカの多くの警察・法執行機関に採用された戦術ライトである。特に、特殊部隊から高い支持を得ていた。
その性能は当時としては破格であり、さらにレーザープロダクツ社時代のSureFire 6Pには、何も足さず何も引かない美しさがあった。この6Pクラシックは、映画やドラマにも幾度となく登場している。

旧型6P。側面のロゴもなく、ヘッドのデザインも現行モデルとは異なっている。引用元 http://www.candlepowerforums.com/vb/showthread.php?263843-Catalog-of-Discontinued-Surefire-Flashlights
特に、別途紹介した『パニックルーム』という映画では、11歳の少女による思いもよらぬ6Pの使い方が描かれている。その内容については改めて解説したい。

画面に大写しになるSUREFIRE 6P(クラシック)。画像は映画Panic Roomから批評のために引用した。
なお、レーザープロダクツ時代には6Pだけでなく、『6C』というモデルも存在していた。6Cはテールスイッチではなくベゼルスイッチ式を採用し、出力は60ルーメン。6Pよりもやや短く、グリップエンドは斜めにカットされ、ストラップホールが設けられている。また、6Pに似た3Rというモデルも存在していた。
現行品の6Pヘッドは転がり防止のため多角形デザインとなっている。一方、旧型はやや太く、ずんぐりとしたタヌキ的な愛嬌のあるデザインであり、側面にはロゴすらない。
ホルキンさんの動画に映っているのがレーザープロダクツ社だったころのSurefire 旧型6P(上の銀色のライト)と現・Surefire社の6Pオリジナル(下)。

電源はCR123Aリチウム電池を2本使用する。なお、CR123Aを1本使用する3Pや、3本使用する9Pというモデルもかつて存在していたが、いずれも現在は絶版である。
これら旧型モデルを入手するには、新品はまず望めず、オークションで高額落札を覚悟するしかない。
SUREFIRE 6Pと当時の競合他社製品との比較広告に関する考察
さらに興味深い点として、当時のレーザープロダクツ製品のパッケージ裏面には、競合であるマグライトとの照射比較写真が掲載されている。これはアメリカ企業特有の「比較広告」という手法だ。
その比較では、暗く、ダークスポットだらけの大型マグライトが、レーザープロダクツ製品に完敗していることが一目瞭然である。
比較広告といえば、コカ・コーラを徹底的に揶揄したペプシコーラのキャンペーンが有名である。比較広告そのものは日本でも禁止されてはいないが、運用は厳しく、滅多に見かけることはない。なお、セガのドリームキャストのように、比較広告というより自虐広告に近い手法で笑いを誘うケースも存在する。