先日、アマゾンでマウスを購入した。
数日間使用してみたが、従来使っていた一般的なデザインとは異なり違和感が強く、手に痛みも出たため、非常に使いにくかった。
このため、返品手続きを行うことにしたので、その記録をメモしておく。
アマゾンでの返品手続きはこれまでに二度経験がある。
一度目は、カメラにゴミが混入していたため、撮影した写真に黒いシミが写るという不良品のスマートフォン。
二度目は、座るとギシギシと不快な音を立て、さらに安定性にも欠ける木製のダイニングチェアであった。
いずれもアマゾンが販売および発送を担当する商品であり、返金申請後はスムーズにアマゾン市川の返品係に到着し、即座に返品処理が完了した。
どちらの場合もクレジットカード決済で購入しており、おおよそ三か月後にカード会社経由で全額返金された。
今回のマウスについては、これら過去の初期不良による返品とは異なり、単に「使いにくく手が痛くなった」という理由によるものだ。
実際、使用すると手に痛みが生じるため、返品理由としては正当であるとはいえ、正直なところ全額返金は難しく、半額返金や送料負担になるのではないかと懸念していた。
そのため、恐る恐る返品手続きを進めることにした。
今回の返品において重要な点は、マウス自体に不具合がなかったということである。返品理由は、あくまで「使いにくく手が痛くなる」という当方の主観に基づくものである。
なお、返品したマウスの商品名についてはここでは伏せるが、いわゆるエルゴノミクスデザインと呼ばれるタイプであった。
マウスそのものには異常はなかったが、操作性に大きな違和感があり、とても快適に使えるものではなかった。すなわち、今回の返品は完全にお客様都合によるものである。
具体的には、左クリックを行うと、なぜか無意識のうちにポインタ速度切り替えボタンまで同時に押してしまい、ポインタ速度が急に遅くなり、操作に大きなストレスを感じた。これは製品の不具合とは言えず、あくまで使用者側の問題である可能性も高い。ただ、どのように使いにくかったのかを返品理由に記載する際、もう少し詳細に説明すべきであったと反省している。
続いて、今回利用したアマゾンの返品手続き(郵便局からの発送)について説明する。
まず、アマゾンのアカウントにログインし、購入履歴から当該商品の「返品」ボタンを押す。すると、返品理由を記載するページが表示される。ここには正直に返品理由を記入し、さらに返金方法を選択する。
手続きを進めると、「返品先住所」(通常は千葉県市川市である)と「返品受付ID」(英数字とバーコード)が表示される。
基本的には、これらをプリントアウトし、返品商品と一緒に箱に同梱するのが推奨されている。ただし、プリンターが手元にない場合、返品受付IDを手書きで紙に書き、それを同梱するだけでも問題ない。
時間がないときやプリンターが使用できない環境では、手書き対応がスムースである。ただし、記載内容に誤りがないよう、慎重に確認することが重要である。
郵便局へ持ち込み

Amazonへの返品は基本、Amazonの着払い。まず、カウンターで着払い用の伝票をもらおう(おいていない場合が多い)。
着払い用伝票に、アマゾンの返品係り(市川)のあて先などを記入、伝票を箱に貼って局員に渡せば作業は完了。
とくにこちらから『発送しましたよ』とアマゾンに伝える必要など一切ない。市川の返品担当者に届いた時点で、アマゾン側からレスポンスがあるので、それを待つだけだ。
アマゾンへ返品の発送をしてから二日後、アマゾンより「返品が完了しました」という題名のメールが届いた。おおっ、返品が無事に受け付けられたようだ。とりあえずこの題名だけを見て小躍りした。
しかし、そこでふと我に返った。待てよ、返品は受け付けられても、返金が半額に減額される可能性があるのではないか。さらに、送料分も差し引かれているかもしれない。
仮にそうなった場合、今回のマウスは2300円だったため、お客様都合による返品と判断されれば、商品代金が50パーセントに減額され1150円になる。そして、着払いで送った送料1160円もこちらの負担とされるなら、実質的には返金どころかマイナス10円となる計算だ。
そんな不安を抱えながら、恐る恐るメール本文を開いた。すると──。
全額返金されているではないか!
なんと、商品代金も送料も全額返金。もちろん送料分もアマゾン負担。心から感謝である。
今回の2300円については、最初から「勉強代」と割り切る覚悟でいたが、まさか全額返金されるとは思わなかった。どちらに足を向けて寝てはいけないのか。千葉県市川市方面か、欧米か。
なお、前回の返品ではクレジットカード購入だったため、カード会社の返金処理が実際に口座に反映されるまで約三ヶ月かかった。そこで今回は、返金方法をアマゾンギフト券にしておいた。少額の買い物の場合、ギフト券での返金のほうがスムースであり、すぐ次の商品を購入できるので都合が良い。
そして、返金されたギフト券で買い直したのはこちらのマウスである。
結局、以前使用していたのと同型のマウスを再び選んだ。すなわち、無難なものに戻ったわけだ。このワイヤレスマウスは、低価格ながら約一年間正常に動作し、最後はホイールの空回りによって寿命を迎えた。
やはり奇をてらったデザインよりも、馴染みのある無難な製品のほうが使いやすい。
【まとめ】
このように、アマゾンではお客様都合による返品であってもスムースに対応してもらえる場合がある。しかし、これはあくまでケースバイケースである。
返品理由や状況によっては、返金額が減額されたり、送料が購入者負担となり、実質的にほとんど返金されないケースも十分に考えられる。したがって、今回の筆者のケースがすべての返品に当てはまるわけではないことに注意されたい。
また、返品理由を偽装したり虚偽の申告をすることは断じて許されない。返品を行うならば、正直に申告すること。それがアマゾンと我々消費者との健全な関係を築く道である。
今回の件で、筆者はますますアマゾンに好感を抱くこととなった。今後は中国系のサクラレビュアーに惑わされぬよう、心の眼をさらに鍛えていきたい。