紫外線を防ぐにはサングラスが重要

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今まで、白内障や黄斑変性症は高齢になると誰もが避けられない単なる老化現象とされてきました。しかし、近年の研究によって、紫外線対策がこれらの病気の予防や進行抑制に有効であることが分かってきました。

日常生活の中で私たちが浴びている紫外線や青色光線(ブルーライト)が、これらの目の病気を引き起こす原因となっています。今回は、これらの目の病気の予防方法をご紹介いたします。

代表的な目の病気には以下があります。

  • 白内障: 40歳代から老化により水晶体が白く濁り、目がかすむ病気です。

  • 緑内障: 眼圧が高くなることにより視神経が圧迫され、視力が低下する病気です。

紫外線の予防と対策

紫外線の予防と対策についてですが、無防備な状態で紫外線を浴び続けると、将来的にさまざまな病気を引き起こす可能性が高まります。

したがって、早めの対策が重要です。

そのため、外出時にはサングラスをかけることを強くおすすめします。これにより、紫外線から目を守り、目の健康を守ることができます。

紫外線を防ぐにはサングラスが有効

紫外線を防ぐためには、サングラスが非常に有効です。現在市販されているサングラスのほとんどは、スポーツ用や運転用などで、どれも非常に高性能で紫外線のほぼ全てを完全に防ぐことができます。

しかし、紫外線対策は単に正面からだけ守れば良いというわけではありません。サングラスの隙間からも紫外線が入り込むことがあり、これが重大な脅威となります。サングラスの隙間から入った紫外線は、目の周囲で屈折し、正面からの紫外線よりも強烈な影響を与えることがあります。

そのため、サングラスを選ぶ際のポイントは、できるだけレンズが大きめのものを選ぶことです。さらに、帽子をかぶることも紫外線対策として効果的です。ファッション性だけでサングラスを選ぶと、十分に紫外線を防げなくなることがありますので注意が必要です。

パソコンからの紫外線

パソコンからも紫外線が放射されていることをご存じでしょうか? 特に派手な配色やフラッシュバナーが表示されているウェブページは、目に大きな負担をかけることがあります。そのため、目を守るためにはこれらの対策が重要です。

特にパソコン作業は、ひとつの点を長時間凝視することが多いため、瞬きが少なくなり、涙が目全体に行き渡りにくくなります。この状態が続くと、目の乾燥や不快感を引き起こします。さらに、パソコン画面から放射される紫外線(UV)も問題となります。

この対策として「OAグラス」という商品も販売されていますが、紫外線から目を守るためには、サングラスであればどんなサングラスでも効果的です。

私自身、試しに何も色がついていないクリアのポリカーボネート製スポーツグラス(米国安全基準ANSI、Z87-1クリア品)をかけてみました。その結果、目が非常に楽になったことが分かりました。画面の明るさは変わらないにもかかわらず、目の奥にジンジンとした不快な痛みが消え、目の疲れを大きく軽減できました。

サングラスは色の濃さによって防げる紫外線の量が変わるわけではない

サングラスの色の濃さによって防げる紫外線の量が変わるわけではありません。

よく誤解されがちですが、UVカット仕様のサングラスであれば、レンズが濃いブラックでも無色のクリアレンズでも、紫外線を防ぐ効果は同じです。

むしろ危険なのは、UVカット仕様でない色の濃いサングラスです。

色の濃いサングラスをかけると、瞳孔が大きく開きます。そのため、紫外線が大量に流入してしまい、とても危険です。

サングラスが本当に紫外線カット仕様であるか、確かめる方法は?

では、サングラスが本当に紫外線カット仕様であるかをどう確認すればよいのでしょうか? 商品説明に「UV400カット仕様です」と書かれているだけでは、信じていいのか不安に思う方も多いでしょう。偽装食品などのニュースを耳にするたびに、正規品でも信用できないのではと思うこともありますよね。

実は、UVカットでないサングラスとUVカットサングラスの違いを確認する方法があります。メガネ屋さんに持ち込むと、専用の測定機で確認してもらうことができます。

色の濃さによって変わるのは「可視光線」の量です。これは目に見える光線であり、紫外線とは異なります。紫外線は目に見えないため、実際に目で確認できないことが厄介です。

常にサングラスをかけている状態は、電気のついていない暗い部屋にいるようなものです。そのため、瞳孔は開きます。もし、紫外線カットのない色の濃いレンズのサングラスを使っていたら、非常に危険です。紫外線対策が施されたサングラスを選ぶことが大切です。

最近では、UVカット仕様でないサングラスを見つけるのが難しいかもしれませんが、UVカットされていないサングラスは避けて購入することをお勧めします。

航空機操縦者向けサングラスとはどんなものか?

さあ、みなさん、サングラスに興味が湧いてきたでしょうか。実は、サングラスが必須の職業がいくつかあります。その代表的な職業が、飛行機のパイロットです。

私たちが日常的に受ける紫外線量と、常に高空を飛ぶパイロットたちが受ける紫外線量は、全く異なります。高空では、紫外線の強さが地上に比べて格段に増します。そのため、パイロットには特別なサングラスが必要なのです。

パイロットサングラスとして有名なのが、「アビエイターサングラス」です。このサングラスは、非常に高い純度のガラスレンズを使用しており、強烈な紫外線から目を守ることができます。レイバンというブランドのサングラスは、米国のボシュロム社が製造していたもので、イタリアのルクソティカ社が現在製造しています。このサングラスは、米軍パイロットが大陸間横断飛行を成功させた経験を元に開発されました。

長時間の飛行で、パイロットたちの目が受ける紫外線によるダメージは、頭痛や視力の低下など、深刻な健康問題を引き起こします。比較的低い高度を飛ぶプロペラ機のパイロットでも、紫外線による影響は無視できません。さらに、国際線などで高空を飛ぶ旅客機パイロットにとっては、紫外線だけでなく、放射線被曝も重大な問題となっており、文部科学省ではその影響を検討するためにワーキンググループを設けています。

ただし、放射線被曝に関しては、我々の日常生活には直接関係しないため、今回は別の話題としてお話しします。

有名3大メーカー、レイバン、AO、ランドルフ

レイバンの最もポピュラーな標準色であるG-15レンズは、非常に特徴的で優れた性能を持っています。私自身もこのG-15をよく使っており、特にその色濃度の均一さが魅力です。このレンズは、対象物が自然な色調で見えるため、最も視覚的に快適なレンズの一つと言えます。

G-15レンズは、特殊な吸光性ガラス自体に色が配合されており、安価な表面に色を塗っただけのサングラスとは比べものにならない性能を誇ります。

さらに、レイバンのフレームは非常に柔軟で、衝撃を受けた際に顔を守るために意図的に柔らかく設計されています。これにより、使用中の安全性が高まるだけでなく、長時間の使用でも快適さが維持されます。

1980年代になると、映画『TOP GUN』で主役や教官役が着用していたアメリカン・オプティカル(AO)やランドルフなどの軍用規格(MILSPEC)サングラスが人気となりました。MILSPECとは、米軍が制定した非常に厳しい軍用規格であり、ランドルフ社の製品はその規格をクリアしています。また、アメリカンオプティカル社のサングラスは現在も米軍に正式に採用されており、品質が非常に高いことが証明されています。

AO社のサングラスは、アポロ11号の乗員たちにも使用され、映画『TOP GUN』や『Easy Rider』にも登場した定番のサングラスです。日本では故・松田優作氏が愛用していたことでも有名です。これらのサングラスの特徴的なデザインは、テンプル部分がストレートであり、パイロットがヘルメットを着用したままでも着脱しやすいように考慮されています。これにより、長時間の使用でも耳に負担がかかりにくく、非常に快適に着用することができます。また、レンズはナチュラルグレイで、視覚的に色の誤差がなく、非常にクリアな視界を提供します。

さらに、これらのサングラスはすべて米国で製造されており、品質面でも非常に信頼されています。現在、パイロット用として銘打たれたサングラスは高品質で特徴的なものが多く、レイバンのアビエイターシリーズは無骨で古臭いイメージがあるかもしれませんが、実際には大型のガラス面が目の周囲までしっかりと覆ってくれるため、サングラスの性能としては非常に優れています。

とはいえ、現代では戦闘機のパイロットが普通のサングラスを着用する機会は減少しており、多くの場合、シールド一体型のヘルメットを着用しているため、このシールドがサングラスの代わりを果たしています。特に高空では、地上とは比べ物にならない紫外線を浴びるため、完全なシールドタイプのグラスの方が遮光性に優れており、パイロットの目を守るために最適な選択となります。

レンズカラーの種類と効果

黄色いサングラス、特に「カリクローム」レンズが使われているモデルは、視界のコントラストを強調する効果があります。これが航空機の操縦や射撃、さらには運転中に非常に有効です。以下にその特徴を詳しく説明します。

イエローレンズの効果

黄色いイエローレンズやカリクロームレンズは、視界のコントラストを強調し、特に暗い状況や低光量の環境下での視認性を向上させます。これが航空機の操縦や射撃、雪道の運転などで非常に効果を発揮する理由です。

  • 視界のコントラスト向上:イエローレンズは特に曇天や夕暮れ時、雪道などの視界が悪くなる状況で、その効果を発揮します。黄色のフィルターは青い光を吸収し、全体的にコントラストを高め、陰影をはっきりと見せます。このため、視界が鮮明になり、対象物が見やすくなります。

  • 暗い環境でも視界を改善:特に夕方(16時~17時)や、晴れていても太陽光が弱くなる時間帯に有効です。肉眼で見ると真っ白に見える雪道でも、イエローレンズを通すことで陰影がくっきりと現れ、歩行や運転、射撃時の視界が改善されます。

  • 航空機の操縦におけるメリット:航空機の操縦士がイエローレンズを使用する理由もここにあります。低い光量でもコントラストを高め、視界を明確に保つことができるため、操縦士が空を飛ぶ際に障害物や雲の中での視認性を改善します。

カリクロームレンズ

  • レイバンのカリクロームレンズは、特にこのような条件下での効果を強化するために開発されたレンズです。もともとレイバンの「カリクローム」というモデルがあったものの、現在は絶版となっています。しかし、純正のレイバンフレームにオリジナルのカリクロームレンズを組み合わせたものが今も販売されています。これらのレンズは、非常に高品質で、視界のコントラストを高める効果が特に優れています。

ディコット社のシューティンググラス

  • シューティンググラスでも、ディコット社の製品は有名で、多くのシューティング選手が使用しています。ディコット社では数十種類のレンズカラーがあり、それぞれ異なる環境や用途に対応しています。イエローレンズもその一つで、射撃競技や精密な目視が求められるシーンで広く使われています。

グレー(スモーク)レンズ

また、グレー(スモーク)レンズは日常の強い日差しの下で最適なカラーです。

  • グレー(スモーク)レンズは、日常的な使用に適しており、強い日差しや明るい環境下で目の負担を軽減し、視界を自然な状態に保ちます。反射を抑えつつ、鮮明な視界を提供するため、最も普段使いに適したレンズカラーと言えます。

偏光サングラスとは?

カメラのPLフィルター(偏光フィルター)は、特に反射光を除去するために使われるフィルターで、特定の方向から来る光を制御することで、反射を取り除き、鮮明な視界を提供します。

  1. PLフィルターの効果最小時(ほぼゼロ)
    この状態では、ガラスに反射した光が強く、室内の模様は見えにくくなります。反射が残ったままで、視界がぼやける状態です。

  2. PLフィルターの効果最大時
    フィルターの効果を最大にすると、ガラスの反射光を取り除き、内側が鮮明に見えるようになります。光の反射を抑えることで、よりクリアな視界を実現できます。

偏光フィルターは、偏光膜というスリット状のフィルムを使用して、特定の方向から来る光のみを通過させる仕組みです。この特性を利用することで、反射光を取り除き、よりクリアで鮮明な画像や視界を得ることができます。

例えば、釣り用の偏光サングラスでは、太陽光が水面に反射して魚が見えにくくなる問題を解決します。偏光フィルターを使うことで、水面の反射を抑え、より深く水中を見ることができるようになります。

また、ドライブ中にも偏光フィルターは有効です。特に反射が強い対向車のウィンドウ越しに、相手のドライバーが見えにくい場合などには、偏光グラスを使うと視界がクリアになります。

偏光グラスには安価なもの(数千円)から、高級ブランド(例えばレイバン)などの高品質なもの(数万円)まで様々な種類がありますが、いずれも同じ原理に基づいて、反射光を効果的に取り除くことができます。

この実験によって、PLフィルターや偏光サングラスの効果がどれほど重要で、日常生活やアウトドアシーンでの視界改善に役立つかがよくわかります。

アイシールドと言えばアメリカを代表する新鋭ブランドESSのブランド

アイシールドはアメリカン・スポーツギア界で非常に高い評価を受けているアイウェアブランドで、もともとは射撃用シューティンググラスとして開発されました。エアガン・シューティングの際にも防護用として非常に人気があります。その耐久性と機能性の高さから、特に法執行機関や米軍でも信頼されている製品です。

「アイシールドシステム」は、米軍に正式採用されており、フレームレスデザインにより視界を妨げず、広い視野を提供します。アイシールドのグレーレンズは目元を隠し、視界を落ち着かせ、イエローレンズは視界を明るく保ちます。これにより、特に屋外活動で直射日光を浴びた際に目を保護することができます。さらに、紫外線から目を守る機能を備えており、目の病気の原因となる紫外線をしっかりとカットします。

アイシールドはZ87.1安全基準というアメリカの国家基準を完全にクリアしており、ESS社の高いレンズ技術を使うことで、国家基準を上回る性能を発揮します。さらに、2.4mm厚のハイインパクトレンズはショットガンの弾丸から目を守ることができるほど耐久性が高く、非常に優れた防護能力を持っています。眼鏡ユーザーにも対応できるオプションのICE用メガネレンズアダプターもあるため、視力補正が必要な方にも便利です。

紫外線は私たちの日常生活で避けがたいリスクの一つであり、特に晴天時に長時間屋外で活動すると角膜がダメージを受けやすく、緑内障や白内障などの原因となります。アイシールドは紫外線から目を守り、長時間の屋外活動でも安心です。また、強烈な紫外線を浴びることで頭痛や体調不良を引き起こすこともありますが、アイシールドを使うことでそのリスクを軽減できます。

特に、航空パイロットにとって紫外線ダメージは地上でのものとは比較にならないほど強烈で、長時間浴びることになるため、アイシールドはパイロットにとって必需品と言えます。人間工学に基づいて設計されており、視界をほぼ完全に覆うことで、強烈な紫外線から目を守ります。

紫外線対策はパソコン作業やアウトドア活動において非常に重要です。アイシールドのような高性能なサングラスを使用して、健康を守りながら日常生活を楽しんでください。