エンジニア向けの製品 レッドレンザーP4ってどんな製品?

レッドレンザーの公式ホームページに掲載されている商品説明文を読むたびに、筆者は思わずニヤリとしてしまう。冗長な英語を機械的に日本語へ翻訳したような、妙に回りくどい言い回し、文意のバランスを欠いた翻訳臭が目を引くからである。

たとえば、レッドレンザーP4に関してはこう記されている。

「エンジニアのためのフラッシュライト。自動車整備士が車の下にもぐって作業するときや、ヒューズの交換を行うとき、このレッドレンザーP4はいい仕事をします。ワークシャツやジャンパーのポケットにフィットし、軽量なので気になりません。しかしながらその明るさは気になります。ランプヘッドを前後にスライドさせて操作するブルームーンフォーカスシステム、入手がしやすい単4電池×2本仕様などまさにエンジニアに最適です。」

典拠元:レッドレンザーP4公式ホームページ

なお、筆者自身はエンジニアではないため、このP4を整備用途に使用してはいない。とはいえ、携帯性と照射性能に優れるため、日常的に役立つライトであることは確かである。

ところで、驚くべきことに、近年LED LENSER(レッドレンザー)の偽造品が出回っているという。

偽造が確認されているのは同社の「P7」など一部の製品であり、販売価格が極端に安価である、グリスでべたついている、本来付属すべき電池が同梱されていない、本体の印字書体が正規品と異なるといった特徴が見られるという。

幸いにして、筆者はこれまで偽造品を購入した経験はない。しかし、Amazonなどの大手通販サイトにおいても偽物が流通している可能性がある以上、購入時には注意を払う必要がある。

レッドレンザーP4レビュー

レッドレンザー製品を買うのはこれで二回目である。前回はT7という単4電池を4本使用するタクティカル調のフラッシュライトを購入した。

220ルーメンで高性能だったT7なのだが、ずんぐりとしていて重く太かったために売却した。今回はその220ルーメンの約10分の一である25ルーメンのP4。

昔、エリア88で「プロジェクト4」通称、P4なる闇の組織が出てきた。が、どうでもいい。

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さて、本製品レッドレンザーP4には二種類のパッケージが存在する。ひとつはブリスターパック仕様、もうひとつはギフトボックス仕様である。筆者が今回購入したのは後者、すなわちギフトボックス仕様であった。

このギフトボックスは紙製であるが、暗い色合いと相まって高級感がある。内容物は、P4本体、電池、クリップ、ストラップ、ナイロン製ホルスター、そして説明書一式である。ストラップは平型ではなく丸型で、根元にはレッドレンザーのブランド名が記されている専用設計のものである。

なお、クリップの装着はかなり固く、取り付け時には傷が付くおそれがある点に注意が必要である。

今回はホワイトデー用のクッキー等とともにAmazonで購入した。送料無料でこの価格は非常に魅力的である。楽天市場でこの組み合わせを取り扱っている店舗があるかは不明である。

P4は「爽快ドラッグ」でも販売されていることを確認している。

かつて筆者は楽天を主に利用していたが、Amazonのインターフェイスの使いやすさは、楽天とは比較にならない。動作が軽快で、「今買う」「今は買わない」といったカート内の機能も親切設計であり、配送業者のステータスもAmazon内で一括して確認可能である。

今後はAmazonでの購入を基本としたいと考えているが、楽天市場が個人商店の集合体であるのに対し、Amazonの商品ラインナップにはやや物足りなさを感じるのも事実である。

レッドレンザーの魅力を挙げるなら、次のような点である。

  • 明るく美しい円形の照射ゾーン

  • スライド式ベゼルによる直感的なワイド/スポットの切り替え

  • 一部モデルに採用されている「ブルームーンフォーカス」の美しさと実用性

P4は単四電池を使用するため当然ながらスリムであるが、それに加えて適度な長さがあるため、よりスマートな印象を与える。

先端部は無段階でワイドからスポットへと調整可能であり、最大まで引き出すと「ブルームーンフォーカス」状態となる。なお、P4は25ルーメン固定であり、光量の切り替え機能は搭載されていないため、ベゼルの回転による調整はできない。

実際にクローゼットの天井を照らしてみたが、スポット(ブルームーンフォーカス)時と比較すると、通常の状態ではやや暗めの印象を受けた。

レンズ部分とそのほかの部分

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スイッチは?

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もちろんテールスイッチタイプ。半押し点灯も可能。完全に押し込むとカチッという、こ気味良いクリック音が気持ち良い。 使用する電池について 単四乾電池を使用する。エボルタ(エネループ)の使用も可能。なお本製品に電池は付属してくる。

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直視はお勧めできません。 目に激しいフラッシュの残滓が。

外での使用感

実際に夜間、外で使用してみた。今は冬で雪が積もっており、冬の北海道は街灯の無い場所でもかなり明るい。

ブルームンーフォーカスの具合は?

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定評のあるブルームーンフォーカスのくっきりとした輪郭と青い光はやはり美しかった。これは本当に満月じゃないか……。これをナマで見るために買ったと言っても過言ではない。壁から1メートル程度離した状態だが、この距離が最も美しいと思われる。ブルームーンは直径40センチ程度になった。ムーンの縁(ふち)もはっきり。

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壁から30センチだと綺麗なブルームーンだが青い縁(ふち)がやや、ぼやけておりさらに20センチ程度離れた箇所に光の反射ができてしまう。

総評

実はP2のほうが単4一本で点灯し、ランタイムもP4より上らしい。それでも私がP4を選んだのはそのスリムなデザイン。ブルームーンフォーカスの美しさも満足したし当分使ってみようと思う。